「BRILLIANT WORLD」THE YELLOW MONKEY
投稿者: としぼん 投稿日時:2009/12/11
カテゴリー:【ロック】 【としぼんのおすすめ】 【おすすめ度:☆☆☆☆】
2004年に解散したTHE YELLOW MONKEYの活動期間終末の作品の「BRILLIANT WORLD」は、未来への希望を掲げているにもかかわらず、非常に違和感のある楽曲である。
THE YELLOW MONKEYの解散までの経緯は、非常に辛いものがあったようだ。メンバーが自問自答の泥沼にはまり、先が見えないという状況に追い込まれていたというのだ。
「BRILLIANT WORLD」を聴いたときの違和感はこれにあったのだ。つまり見えない苦痛である。自分の先にある世界はもっとより良いものであって欲しい、そういう思いが強く反映された歌詞は同時に、希望と見合うだけの苦痛があるのである。「最高の世界へ」という、ともすれば宗教とも言えなくない歌詞の裏返しは、「最低の世界」がここにあるということである。「最低」と書いてしまうと語弊が生じるが、自分の道標が失われていると考えればよい。
このような状況は、誰にもある。国にもある。その中でもがき苦しみ、どん底まで落ちる。
しかし、吉井和哉氏は希望を捨てなかった。歌詞の最後にI will goと記している。その一言が、この楽曲を救っている。
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