「中央線」矢野顕子

投稿者: としぼん 投稿日時:2006/11/27
カテゴリー:【ポップス】 【としぼんのおすすめ】 【おすすめ度:☆☆☆☆☆

星の数ほどの楽曲が世の中にあって、あるときに瞬いても、その瞬きが曇ることなく、ずっと輝き続けることは難しい。いつの世にもその時代の空気と合った楽曲はある。しかし、矢野顕子の「中央線」は、何にも惑わされない凛々しさを持ち、輝き続ける名曲である。

 私は、この楽曲の潔さが好きだ。ピアノと歌声だけの4分間は、こころに静寂を与えてくれる。どこまでも広がる夜空の下を、真っ直ぐに進む電車の姿を思い浮かべながら。

 THE BOOMの宮沢和史氏によって書かれたこの楽曲は、彼が大学生活の最初に住んだ家の窓から見える中央線をモチーフにしているらしい。当時のことを思い浮かべて、世の中と自分を繋ぐものが中央線だったと彼は言っている。そのような思いが込められているからこそ、大切な誰かへと続く一筋の道をこの楽曲から私は感じるのだろう。

「走り出せ 中央線 夜を越え 僕を乗せて」

 このサビのフレーズは、1番でも2番でも同じである。しかし、そこにいる僕の想いは同じなのだろうか。1番では、僕を待っている君に会いに中央線に飛び乗ったのだが、2番では、僕のもとを去った君に会いに行くために中央線に飛び乗ったのである。同じフレーズであっても、そこに至るまでの過程は、全く正反対なのだ。しかし、僕のもとを去った君に会いに行く僕の想いは1番よりも、情感豊かである。せつなさと愛しさ、喜びと悲しみ、全ての想いをぐっと胸に詰め込んで、僕は君に会いに行くのである。

この楽曲は、ずっと残るだろう。きっと、色褪せないだろう。人の心と楽曲を繋ぐ中央線がそこにあるから。

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